免疫力って何だろう?どんな季節もイキイキと過ごしたい。
体調管理の難しい季節の変わり目。空気の乾燥も気になり始めるこの時期は、風邪などにも注意が必要です。
私たちの身体を病気からガードしてくれている、そんなイメージのある「免疫」ですが、そもそも免疫とはどういうことなのか。また、免疫を上げることでどのようなメリットがあるのか、免疫を上げるために、どんなことを心がければ良いのか、などを伺いました。
この記事の監修者
免疫とは、そもそもなんのこと?どんな仕組みや役割があるのでしょう?
簡単に言いますと、免疫とは「疫を免れる」と書くように、病気にならない力のこと。実はそれは白血球の働きのことを言っています。白血球の中にリンパ球とか好中球などいろいろなものがありますが、それを全てひっくるめて白血球です。今、よく免疫細胞という言葉を聞きますが、それも結局は白血球のことを言っています。
免疫には、自然免疫と獲得免疫というものがあるのですが、自分で病気にかかって得た免疫や、ワクチンなどで得た免疫は獲得免疫。獲得免疫も大切ですが、毎日生活している上で、日々、私たちの体の中でパトロールしてくれている自然免疫が、きちんと働いてくれているかどうかがとても大切です。
免疫力が上がるメリットは?
良く風邪をひく方もいれば、ぜんぜん風邪をひかない人もいますよね。職場で自分以外が全員感染していたのに、自分だけケロッと元気だった、という方も。
不顕性感染という言葉があるのですが、病原体の感染を受けたのに症状が出ない状態のことを言います。風邪などで、喉が痛くなる、熱が出るなどは、カラダの中でウィルスと戦っているために現れる症状です。ウィルスと戦わないうちに、炎症がでないうちに回復してしまうケースがありますが、そういった方は、免疫が働いていると思われます。
免疫力アップのため、日ごろからできることを教えてください。
前向きに考える、ポジティブシンキングでNK細胞の働きが良くなるとも言われています。
良く笑うのも大事ですね。感謝の気持ちも大切。
マインドフルネスと言い、今自分がやっていること、今起きている事に集中して、過去や未来のことを心配しすぎないのも大事です。それだけでもストレス解消に良いと思います。マッサージに行く、ヨガに行くなどでも良いです。
病は気からといいますが、本当にそうだと思いますよ。底抜けに明るい方は、免疫も働いていて、同じ病気にかかっても治り方に関係してくると思います。
病気への受け止め方の違いで、こんなデータも
大病にかかり、医師からの説明を受けたときの受け止め方の違いで、生存率が変わってくるというデータもあります。深刻に受け止めて落ち込んでしまう方より、笑い飛ばしてしまう方の方が、同じ年数を経過した時の生存率が高かったというデータもあるので、気持ちの持ち方と免疫には深い関係がありそうですよね。
あとは、人間の脳は、楽しいことが無くても口角を上げて笑うだけで、楽しいことがあったと思ってくれるようです。なので、はっはっはと声にだしてわらう。笑顔をつくる。大好きなお笑いを見て思い切り笑う。
また、笑うだけではなく、感動的な映画を観て思い切り泣くのも良いですよ。カラダと心はつながっていますね。
免疫力には年齢や性別、生活環境も関係ありますか?
免疫力のピークは18歳から20歳くらいと言われていますね。更年期以降の女性が特に注意してねと言われる帯状疱疹。あのウィルスもみなさんの身体の中で普段は潜んでいるのですが、免疫力の高い若い時や元気な時は特に何もしません。しかし、免疫が下がると悪さをしてきます。
あとは生活の中でいろいろな菌に触れて刺激を受けている方は、免疫力があったりしますよね。色々な菌に触れるのも大事だと最近は言われていますね。
免疫と腸活の関係
腸は口から肛門までのトンネルでつながっています。腸の壁の中には全身の7割の免疫細胞がいるのですが、腸内細菌が免疫細胞を刺激して、働くためのスイッチを押してくれます。そういう意味でも発酵食品などの菌をとりつつ、その菌のために食物繊維をとったりするのが必要ですね。
また、自給自足などで土に触れることが多い生活をしている方と、都会的な生活をしている方とでは、アレルギーの発症率が後者の方が高い、とも言われています。そういったことから考えても、人と交流したり、スポーツなどで土に触れたり、動物に触れたり、そういった経験も、免疫力にとっても大事ですね。刺激で活性化されるというのはありますよね。
そして除菌もほどほどに、そこまで神経質になる必要も無いのだと思いますよ。
乾燥の季節には
秋冬は乾燥もしてくるので、「粘膜免疫」も意識してください。潤いがなくなってくると、鼻やのどでウィルスをやっつけてくれる「粘膜免疫」は働けなくなってしまいます。マスクで加湿、お風呂に入る、唾液をだすためにガムやアメを活用する。
また、「粘膜免疫」にはビタミンAが必要。風邪の予防を意識した食物であれば、ニンジンやかぼちゃ、ほうれん草、モロヘイヤなどがオススメです。
あとは紅茶。秋冬に電車に乗る時や人の多い場所へ行く前に、紅茶を飲む、もしくは紅茶でうがいをするのも良いですよ。ちなみに、ペットボトルなどの紅茶でもいいですが、ティーバッグで入れた紅茶の方が良いみたいです。
石原先生流の風邪との付き合い方
私の場合ですが、人ごみに行った時や、周囲に風邪をひいた方がたくさんいらっしゃって、自分もなんだか風邪をひきそうな予感がした時は、まずはお風呂に入って温まります。そして食事では、お味噌汁にネギと生姜をたっぷり入れて「辛い!」と思いながら飲んでいます。
先生からの一言ポイント
現代人はとにかく良い睡眠をとれない人がたくさんいます。寝ている間に疲れもとれて、細胞も修復します。骨にも、免疫にも、心のためにも、睡眠を意識して欲しいですね。
良い睡眠のための運動、食事を心がけて元気にすごしてください。
これからの季節には紅茶も取り入れてみてください。ネギと生姜をたっぷり入れた味噌汁も、お試しあれ!
※専門家の見解であり効果を保証するものではありません
※QVCジャパンがインタビューした内容をまとめたコラムです
#免疫力 #風邪予防 #腸活 #粘膜免疫